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高森明勅
2016.6.20 07:00

「父の日」の事

6月19日「父の日」。

長女からメールが届く。
元気で長生きして孫とも沢山遊んでね」みたいな事も書いてある。

孫か。

もう少し生きていれば、いずれ孫の顔を見る可能性があるのか。

この日はその他、何事も無く過ぎる。

夕方、帰宅した家内いわく「今日は“父の日”だったのね。一体、
何の為にあるのかしら」などと嘯く。

母の日」はみんなで盛り上がって当然だけど「父の日」なんて無用、
と言わんばかり。

確かに私自身も、「父の日」に自分の父親に何かをした記憶はない。

手元の『現代こよみ読み解き事典』
(岡田芳朗・阿久根末忠編著、
平成5年刊)を見ても、
5月に「母の日」
の充実した記載はあっても、6月には「父の日」
そのものが載っていない(索引で“ち”の項目を見ると「チーズの日」
11月11日は収めているのに!)。

ちなみに、「母の日」についてはこんな記事が。

日頃の母親の苦労をいたわり、母の恩に感謝する日。
1908年、
アメリカで始まった。
…その後、1914年、
ウィルソン大統領の提唱でアメリカ議会の決議
を得て、
5月の第2日曜日を母の日と定め、母親の徳をたたえることに
なった。

日本では戦前、3月6日の皇后誕生日(地久節)を母の日とし
戦後になり昭和24年頃から外国の例にならって、5月の
第2日曜日に行うようになった」などと書いている。

と思っていたら翌日、別に暮らしている長男から
「サントリー ザ・プレミアムモルツ マスターズドリームセット」が
届く。

ちょい遅れたけれど父の日だよー!お母さんとビールを
お楽しみください!」とのメッセージも。

今は丁度、本人が色々大変な時期だけに、
余計に気持ちが伝わって
来る。

嬉しい。

大威張りで家内にも飲ませてやろう。

兄と一緒に暮らしている大学生の次男からは、音沙汰無し。

それでいい。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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